代償

img_0375 今年から米を作ることにして、なんとかイノシシの襲撃に耐えながらも収穫を迎えることができたことは何よりも嬉しいことなのですが、米を脱穀する際に、なんと「千歯扱き」という大昔の道具で行いました。

それはそれは時間のかかる脱穀だったのですが、そんなときにふと思ったことがありましたので、書きたいと思います。

私たちは、経済的に非常に豊かになったことで、失ったものがたくさんあるということはよく言われることです。
中でも、車やインターネット、携帯電話の普及というのは現代の我々の生活に大きく影響を与えているのではないでしょうか?

私の母や祖母の年代の方に話を聞くと、10キロや15キロくらい離れた神社に、家族みんなで歩いて初詣に行っていたと言います。それが普通だったと。
ブータンには山が多く、となり町に行くのに峠をいくつも超えて行かなければなりません。そんな峠を40歳代くらいの女性がテクテクとたった一人で歩いている姿が見受けられます。

私たちは車を手に入れたことで、時間が非常に短縮されました。それはインターネットや携帯電話についても同じです。
しかしながら、時間的余裕が生まれたのでしょうか?

車を所有するには、取得費用、保険代、車検代、燃料代がかかります。さらには消耗品の交換費用もかかります。
それらの費用を稼ぐために、多くの時間と労力を費やしています。

また車を使うことで、その瞬間は時間的余裕が生まれるため、新たな予定や行事をそこに入れるでしょう。

img_0226_1 昔の人たちは、今から見れば不便で選択肢も少ないのかもしれませんが、心の余裕というか、じっくりとモノゴトに取り組む時間があったのではないでしょうか?

現代は情報が溢れています。私たちはいつでもその情報を手に入れることができるようになりましたが、その裏側では、情報を選別するための時間と労力をかなり費やしています。

ネットサーフィンをしていたら、もうこんな時間になってしまったということは、誰しも経験することです。

戦後60年、私たちは豊かになったんですよね?

と問いかけたくなる瞬間が多くなるにつれ、人知など大したことはないのだと、思えてしょうがなくなるのです。

追伸
エコポイントが終了するということで、慌ててテレビを買う人が増えています。
エコポイントで得したように思えるかもしれませんが、そもそもテレビの価格が以前より上がっていますよね。

なんのことはない。得をしたのは電気屋さんとリサイクル業者。
エコポイントが大量の産業廃棄物を生み、ウワッツラの情報に右往左往する人たち。

ここまでくるともう何がなんだかわかりません。
本質を見抜く選眼力を持ちたいものです。


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